人気ブログランキング | 話題のタグを見る

シンパシーとエンパシー

シンパシーとエンパシー_a0429324_14524859.jpeg

月一で開いている
3人だけの読書会

今回の課題本は
ブレイディみかこ&鴻上尚史の対談集


ブレイディみかこは
『ぼくはイエローでホワイトで、
ちょっとブルー』で
毎日出版文化賞や本屋大賞など
多くの賞を総なめした
イギリス在住20年を超える作家である。

私は『ぼくはイエロー…』と
その前年に上梓した
『子どもたちの階級闘争』の
2冊しか読んでないけれど、
イギリスの経済格差と多様性について
鋭く切り込んだ話題作を提供している。

一方、鴻上尚史は
AERA DIGITALに掲載される
「ほがらか人生相談」でお馴染みの
劇作家・演出家。

私は彼の人生相談の回答が
心地よいのでよく読んでいる。

異色の組み合わせ対談

気楽に読めるかと思ったのに
密度が濃かった。

主軸はこれから育ちゆく
子どもたちへの
イギリスと日本の教育の比較論だが、
日本の教育に必要なものは
生徒の髪型や制服などへの
細かい校則などではなく
周りに流されず
自分自身の頭で物事を考える力
そして
相手の身になって考えてみる力…

しかし
「相手の身になる」のは簡単ではない。

〈シンパシー〉は
SNSの「いいね!」ボタンなどのように
私たちが比較的簡単にできる
共感・共鳴だけれど
〈エンパシー〉はもっと深いものである。

受け入れ難い人に対しても、
もしこの人の立場だったら
自分はどう感じるだろうかと
想像してみる力である。

こういった力を養う教育こそが
平穏な未来へつながるという。


「いのちの電話」の相談員時代
研究会で度々ロールプレイを行っていた。

相談者と相談員をチェンジして
演じる作業はまさに〈エンパシー〉の
学びの場だったのね、
と今更ながら思い至った。

鴻上は
小中高学校教育に
演劇を取り入れる提案を
し続けているというけれど
未だ受け入れられていない。

Commented by カロン at 2026-01-27 13:56
VINさん、こんにちは。

三人だけの読書会では、さぞ深く洞察するのでしょうね。
ブレディみかこの名前は知っていますが、本は読んだことがありません。
鴻上尚史との対談集、おもしろそうですね。

以前、テレビで野村萬斎(だったかな?)が、子どもたちへの出前授業でシンパシーとエンパシーの違いについて話していたのを思い出しました。
エンパシーを言葉にするのは難しいと思っていたのですが、VINさんは「いのちの電話」の相談員をしていただけあって簡潔でわかりやすいです。
いずれにしても、シンパシーよりエンパシーのほうが難しいと思っています。

言葉には、説明するのが難しいのが時々ありますね。
「感情」と「情動」の違い、「ストーリー」と「ナラティブ」の違い。
私の頭では、うまく説明できません。
やっぱりVINさんは積年の知識の量が違います。

上品な白梅ですね。
Commented by VIN0418 at 2026-01-27 15:17
★カロンさん、コメントをありがとうございます。
小さな読書会ですが、個々の経験値がそれぞれ違うので、注視する箇所が違うのも面白い発見です。
昨日も自宅でランチしながら延々延べ合い、気づけば5時間経っていました。
野村萬斎が出前授業でそんなことを話していたのですか?
さぞ噛み砕いてわかりやすく話されていたのでしょうね、聞いてみたかったです。

カロンさんの書かれた「感情」と「情動」、「ストーリー」と「ナラティブ」、違いを問われてもうまく答える自信はありません。
日頃安易に使っていますが、もっと慎重な言葉選びの必要性を感じました。
特に後者の「ストーリー」と「ナラティブ」、どちらも物語・・・違いをどう表現すればいいのでしょう、悩ましいです。
by VIN0418 | 2026-01-27 12:00 | 読書 | Comments(2)